堺市は茶道を大成させた、千利休のふるさとです。 その街に利休が愛した「けし餅・ニッキ餅」という和菓子があります。
480年受け継がれる伝統銘菓は、あんこをお餅で包み、ケシの実やニッキの独特な風味がするのが特徴です。 けし餅とニッキ餅を食べると、当時を知っている訳ではないのに、ふと昔を思い出すよう・・そんな懐かしさを感じられる和菓子です。
本家小嶋
路面電車の宿院駅(阪堺電気軌道阪堺線)より徒歩2分。千利休が愛した和菓子をつくる『本家小嶋』さんがあります。
創業1532年。 堺の伝統銘菓を、今に伝え続けています。
お店の佇まいや暖簾の雰囲気からも、歴史を感じるような趣があります。
けし餅 ニッキ餅
店内に入ると派手な装飾ではなく、その当時からあるお店の持ち味を代々大切にされているだろう雰囲気が伝わります。
奥が工場のようで、作りたてを販売していらっしゃいます。
こちらで有名な「けし餅」と「ニッキ餅」をさっそく購入。昔ながらの包み紙に気持ちがワクワクしてきます。
開けてみると、けし餅とニッキ餅がこんな風に入れてありました。
けし餅はその名の通り、プチプチとした「けしの実」の食感を口いっぱいに楽しむことができ、なめらかなこしあんとの相性が抜群。 こおばしい香りもします。 千利休も愛した銘菓なのか・・と思うと、今の時代にまで伝えられている尊さを実感します。
ニッキ餅は肉桂を柔らかい求肥に練り混ぜ、こちらもこしあんを包んでいます。
シナモンなどのような独特な風味があり、一度どこかで食べたことがあるような・・とふと懐かしくなる風味が鼻を抜けます。 しっかりとした甘さがあるので、抹茶や煎茶などお茶と一緒に食べると、どちらの味も引き立てられるように思います。
そして懐かしさを感じるようなこちらの包み紙。
お茶をしている利休さんでしょうか。千利休が愛した味を大切にされていることが、こちらからも伺えます。
また店内はけし餅ニッキ餅が放つ、独特の香りが感じられたのですが “そのお店の香り” がするというのも和菓子屋さんならではかもしれません。
本家小嶋さんより徒歩5分のところに、堺出身の千利休・与謝野晶子の記念館「利晶の杜」や、利休が修行したと言われる「南宗寺」までも徒歩20分でたどり着けます。
その道中にも老舗和菓子屋のかん袋さんもあり、是非千利休の歴史を辿りたい方にはオススメのエリアです。
みなさまも利休さんが愛した、けし餅ニッキ餅を求めてお出かけしてみるのはいかがでしょうか。
価格:けし餅 140円 ニッキ餅 140円 日持ち:2日間 販売期間:通年
お店情報
住所:堺市堺区大町西1−2−21
阪堺線 宿院駅より徒歩2分
営業時間:9:00〜17:00(売り切れ次第閉店)
定休日:月曜日
▼同じ堺市内の『小島屋』さんのけし餅はネット販売されています♪
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