茶道ってただお茶を点てるだけ?お稽古って何をしているの? こんな疑問をお持ちの方は多いと思います。
「日本文化だ」「日本の総合芸術だ」と聞くけれど・・
お稽古に通い始めた頃の私も実は「これ・・何してるんだ?」と、ハテナの気持ちでいっぱいでした笑
しかし気がつけば「自分の感情から逃げずに、しっかり目を向ける」強さが身についていたので、なぜ茶道が心に向き合う力を養えるのかをお伝えしていきます。
茶道をすると自分と向き合う心が強くなる
「ただ言われた通りにやる」が大切
お茶のはじまりは鎌倉時代、禅僧の「栄西」が中国から茶の文化を持ち帰り、「日本独自の文化」に発展してきましたが、茶道は禅と密接に関係しています。
禅の教えは大きく分けて2つ。 ①ただ座ること・②自問自答といわれ、お茶の稽古ではまさに同じことをしていると考えます。
お茶を点てるのには作法がありますが、手順のメモを取る必要はありません。
6畳ほどの空間にただ座り、疑問があっても教えの通りに、何十回も繰り返し失敗しながら身体で覚えます。 “守破離”の“守”の段階です。
ただ座る、ただくり返す。 それだけなのに、ふとした瞬間に「自分だけが閃くような気づき」が増えていきます。自分の感性がコップからあふれる瞬間です。
まるで何もない簡素な茶室の中に、「自分で感じて・考えて・やってみる」。すべて人から与えられたものではなく、自分に向き合わなければ進まない!と感じられる瞬間が多くあります。
千利休の500年続く教えが畳の部屋に詰まっていて、その伏線をわたしたち現代人が回収しているような気もします。笑
そのなかにもお茶やお菓子がおいしい♪移ろう季節が美しい♪、といった幸せもたくさん散りばめられて楽しいです!
大事な答えは外ではなく、自分の中にあると思います。
ぜひ機会があれば茶道を体験してみてほしいです♪
相手を重んじる精神性で、自分もゆるす心を
茶道を表す四字熟語に「和敬静寂」をよく使います。
茶道の4つの精神で、和(調和)敬(尊敬)清(清)寂(静けさ)を心にお茶室に入っていきます。
私の稽古場でも、小学生から80代の方々と同じ空間で過ごします。
「考えが違う人々が、一緒に生きるためには、お互いに尊敬し合わなければならない。そうした心は清らかな心境からしか生まれない。」
こういった意識は一人ひとりが自覚することで、心地のよい時間を過ごすことができると思います。
相手を尊重する心は、自分にもやさしく返ってきます。
少々のことがあっても「大丈夫、みんないっしょだから」。 言葉はなくても、お茶の時間を通してそう言われているような感じがして、茶道は私から離れることはなくいつも一緒にいてくれます。
自分を受け入れてくれるあたたかい趣味です。
お茶の大きな心の器をかりてみよう
千利休の教えはたくさんの形で、大切なことを教えてくれています。
相手を思いやる調和を保った精神性は、日本人の心に根付いていると思います。
禅ともつながるお茶の時間で、ゆっくり自分と向き合い、等身大の自分をお茶に受け入れてもらうのもおすすめです♪
▼お抹茶の時間を、自宅でカジュアルに♪
コメント