
冬本番を迎えるころ、動物たちも冬眠し始めます。
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大雪とは?

平野にも雪が降り積もり、本格的な冬がやってきます。
人々は新年の準備である「正月事始め」をこの時期から行います。
正月事始め
翌年の年神様をお迎えする準備をはじめる「正月事始め」。
12月13日からお正月の準備を始めますが、これは江戸時代より定着しています。
この日は婚礼を除く万事に大吉とされる「鬼宿日(嫁取りの他は万事に大吉とされる日)」に当たります。
煤払い

正月事始めで最初に行うのが煤払いです。
昔は炭などを使っていたため天井などにも汚れが多く、煤を払っていました。
順番としてはまず神棚や仏壇を掃除し、台所、各部屋を掃除し年神様をお迎えします。
見落としていた場所、汚れの酷い場所を徹底的に綺麗にしていきます。
家中を綺麗にすることで清々しい気持ちで新年を迎えられます。
幸福をもたらすといわれる年神様を、気持ちよくお迎えしましょう。
松迎え

木のこずえに神が宿ると言われることや松は祀るという語源があることより、門松は年神様が降りてくる目印と言われています。
1年の健康や長寿を願って飾ります。
昔は12月13日になると、正月用の松を山へ採りに行っていたことから松迎えと呼ばれるようになりました。
しめ飾り

しめ縄は神の領域と現世を隔てる結界の役割があり、家の中が清らかな場所であることを意味します。
年神様をお迎えするのに飾ります。
しめ縄で作ったお飾りを「しめ飾り」と言いますが、正月に自宅で飾るものは大きく分けて3つあります。
①しめ縄
飾り付けのされていないシンプルなもの。
神棚や戸口に飾ります。
②玉飾り
しめ縄を輪に結び縁起の良いとされる品々を華やかに飾ったもの。
玄関のドアや軒下、神棚に飾ります。
③輪飾り
しめ飾りを簡素化したもの。
台所(火の神様の入り口)、水道・トイレ(水の神様の入り口)、物置、勝手口、部屋の要所につけます。
最近では洋風の玄関や、アパート・マンションの玄関にも良く合うリースタイプのものもあります。
餅つき・鏡餅

お正月が近づくと餅つきをする光景をよく見ると思いますが、餅つきには「子孫繁栄」「一族の繁栄」を願う意味が込めれています。
また正月飾りの鏡餅には年神様が宿ると言われており、それを家族で食べることで生命力が与えられると信じられています。
1月11日の鏡開きよりお雑煮やお汁粉、焼き餅などにしてお餅をいただきます。
鏡開きの際は、包丁を使うと切腹を連想させるので木槌などを使います。
正月飾りを始める日、飾り納める日
門松・しめ飾り・鏡餅などお正月飾りについては、飾り始め・飾り納める日が決められています。
正月の飾り物は12月26日〜28日に行われます。
28日は末広がりで縁起がいいため人気です。
飾り付けをしてはいけないと言われている日があります。
29日は「二重苦」で縁起が悪い。
31日は「一夜飾り」で年神様に対して失礼とされます。
年神様がお帰りになる1月7日までを松の内と言い、床の間の飾りはその日を飾り納めとしています。
朝に七草粥を食べたあと、お飾りを外すのが一般的です。
飾り物はどんど焼きに持っていくか、日程が合わなければ自宅でお清めしてから丁寧に包み捨てます。
鏡餅は1月11日の鏡開きの日より食べます。

おわりに
12月13日より家の掃除を始め、清めてからお正月飾りをします。
家の中を綺麗にし準備が整うと、気持ちもひと段落しそうです。
飾り納めは、1月7日の朝に七草粥をいただいてからというしきたりがあります。
1月11日の鏡開きで、お餅を頂くのも縁起が良いです。
今年一年お世話になる年神様をお迎えし、気持ちを引き締めて2022年をスタートできるのではないでしょうか。
現在は年末になって慌てて掃除することも多いですが、なにか一つずつでも取り入れてみるといいかもしれません。
気持ちよくお正月を迎えてみるのもいかがでしょうか。
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